冬の土用

 冬の土用は立春の直前、約18日間で1月17日頃~2月2日頃となります。冬の土用はインフルエンザや風邪に注意が必要と言われています。そして、冬の土用は未(ひつじ)の日に「ひ」のつくものや赤いものを食べると良いそうです。「ヒラメ」「ヒラマサ」「トマト」「赤身肉」などがあります。冷えを防ぐ食べ物で身体を温め、滋養をつける、免疫力アップが大切ですね。二十四節気では「大寒」に入り、一年の中で最も寒い時期とされています。冬のエネルギーは一番低いので冷えからくるインフルエンザ、腎盂炎やノロウィルスなど体調不良が多い時です。土用は土のエネルギーが最も強まる時で、本来の季節のエネルギーを土が奪ってしまうため、体内の機能が低下すると先人たちは考えたようです。次の季節を迎える調整時期はなにかと混沌としがちなので運気や健康管理の上で注意が必要です。

 昔から、土用の期間中は、土を司る土公神(どくじん)という神様が支配しているので「土を動かしてはいけない」とされてきました。この期間は土の氣が盛んと考えられ、そんな時の「土」に触れると「土の乱れた氣が伝わり、健康を害する恐れもある」と言われており、季節の変わり目でエネルギーが乱れがちで要注意ということでした。とはいえ、18日間も土に触れてはいけないとなると農業、建築、土木などに携わる人は大変なことになります。そこで、土を司る土公神が天上に行き、地上にいなくなる時があり、土用間日(どようまび)と言います。この日は土に触れる作業をしても良いとされています。今年の冬土用の間日は18日(寅)、19日(卯)、21日(巳)、30日(寅)、31日(卯)、2月2日(巳)です。

 冷えによる免疫力低下は避けたいですね。その対策として代謝を上げる運動をいつもより多く行ったり、温泉に行って足湯に浸かったりするのも良いと思います。年末年始の暴飲暴食で胃袋もお疲れ気味なのでプチ断食(24時間)をするか、少食を心がけると胃腸が整い、スッキリします。砂糖などの甘いもの断ちやダイエットなど定期的に身体を整えるのは大切なことですね。所々の定期点検、家の中の整理整頓(年末大掃除でやりそびれたところなど)もやっておくと良いです。

 夏の土用は丑の日にうなぎを食べるのが定番ですが、他の土用にもあり、食べると良い日を確定することには、「五行思想」が関係しており、森羅万象すべてのものを「木・火・土・金・水」に当てはめるので色も割り当てられ、土用が属する月の干支が絡んでいます。冬土用は旧暦12月で丑・冬(水)・黒、春土用は旧暦3月で辰・春(木)・青、夏土用は旧暦6月(未)・夏(火)・赤、秋土用は旧暦9月(戌)・秋(金)・白となります。食べ物を決める要素となったのは、「相剋」の関係(相手を討滅していく陰の関係)で、冬土用の属する期間は、冬で水が配されています。寒い冬を乗り切るには、水の力を弱めなくてはいけません。そのため、水と相剋の関係にある、火の力を利用したのです。冬土用は、未の日に「ひ」の付く食べ物や赤い食べ物を食べると良いとされています。「きたかみ牛の赤身肉コース」は良いかもしれませんね。1月23日(土)が未の日です。皆様のご来店をお待ちしております。